5月17日、天候晴れ、今日の新茶製造についてレポートします。
生葉は「おくみどり」という晩生の品種、
樹勢が強く、濃緑な色沢と個性的な香気に特徴があります。
一週間ほど被覆をすることにより、色沢が濃緑から鮮緑になります。
生葉の鮮度を保つために、「生葉コンテナ」に貯蔵します。
このコンテナ一杯で約300kgの生葉が保管できます。
手前は生葉取り出し装置です。
蒸し機に一定の生葉を送る「生葉流量計」です。
蒸し具合が安定し、次の揉みこみがしやすくなります。
「切れ葉除去装置」
細かい葉や切れた葉を除去します。
水色や香気の向上につながります。
「送帯型蒸し機」
蒸し室の通過時間が数値でわかり、浅蒸しにも深蒸しにも対応できる万能型です。
構造が簡単なうえ、以降の製造で形が残りやすいという特徴を持ちます。
「冷却機」
蒸した葉を常温まで瞬時に下げます。
我が家では温風を利用しています。
香気と水色を左右する大事な工程でもあります。
「蒸し葉」です。
送帯蒸し機で130秒蒸しています。
香気は甘く清々しく。揉みつぶして出る水色は濃緑です。
「粗揉機」
内部に茶葉を拡散するための「葉さらい」と茶葉を撚り込むための「より手」が付いています。
揉みこみながら表面に出た水分を順次乾燥していきます。
人間の体温と同じ温度で終始揉んでいきます。
粗揉機からの取り出しをかつては人間の感覚で行っていましたが
今ではマイクロ波を利用した、水分計が付いています。
粗揉機から出た茶葉です。
「揉捻機」
粗揉機での揉み不足と、水分の均一化を図ります。
揉捻機を出た茶葉、茎が白から緑に変わっているのがわかります。
「中揉み機」
揉捻機から出た茶葉の塊をほぐします。
塊が無くなったのがわかります。
ピントが甘くて申し訳ない・・・(^^ゞ
「中揉機」
揉胴自身が回転し、主軸につけられたより手とともに茶葉を攪拌しながら乾燥します。
ここにも水分計が付いています。
中揉機から出た茶葉
塊がほぐれ、勾玉状にお茶がなっているのがわかります。
「精揉機」
乾燥と同時に茶葉を成型していく工程です。
加熱した揉盤と茶葉に圧力をかける揉圧板の間に茶葉を挟み、
往復運動する揉圧板によって茶葉を転がし、細く撚っていきます。
精揉機から出た茶葉。伸びているのがわかる。
「乾燥機」
金属板上に茶葉を敷きつめ、連続で熱風を通過させ、茶葉を乾かします。
長期保存に耐えられるように、茶葉の水分を5%程度にします。
乾燥機から出た茶葉。伸びもあり艶もあってなかなかの出来栄えです。
この後、仕上げといって太さ・長さ・重さを揃え、嗜好に合わせた火入れをして
2~3日後には店頭に並ぶ予定です。